Felistas

クリエイティブエージェンシー「オフィスSoRA」と、「学習支援塾エール」の2つの事業を通じて伝えたいのは、【言葉の実現力】。毎日の中に散りばめられた小さな言葉に未来があると信じています。

ひとつでもできたら…

「目標を叶えるために、毎日、何をやるのか」

それが、学習支援塾エールで言う「ルーティン行動」です。

 

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子どもたちは
長期目的目標設定シートで、自分の目標を描いたあと、
自分で「ルーティン行動」を決めます。

9月に入塾した小学4年生で野球少年のMくんが描いた目標は

「11月30日までに5試合に出場して、1日中ゲームしてもいい日を1日つくる」です。

さて、その目標を叶えるために
毎日、何をしたらいいのかな…。

私が「先輩に聞いてごらん」と言うと、
その声が聞こえた中学2年生のSくんが、
声をかけてくれました。

Sくんは小学時代に野球のクラブチームでキャプテンを務め、
現在は、中学校の野球部に所属。
毎晩、マンション前で素振りをしているのを
私も何度か見かけたことがあります。

彼は、Mくんに
「家の中で、シャドウピッチングをするといいよ」
「時間がなければ、素振りかピッチング練習かどちらかやればOK」
「ストレッチも忘れないで」など、

自分がやってみて、効果的だった練習法を教えてくれました。

Mくんは、先輩のアドバイスに一つひとつ頷いて、
ルーティン表に記入していきます。

そんな姿を見ながら、
Sくんは少し声を強くして言いました。

「あと一つ。これだけは絶対にやってほしいことがある」

Mくんは、手を止めて
期待いっぱいの表情で、Sくんを見上げました。
私も「すごい練習法があるのでは…」と彼を見ました。

 

すると、彼が言ったのは、こんな言葉でした。

 


「ルーティンができたら、自分を褒めてあげて」

 

練習法が聞けると思っていたMくんも、私も、少し戸惑いましたが、
これは絶対に大切なんだ。と、Sくんは続けました。


僕は小学生の頃から野球をやっていて、
毎日練習することが大事だと思っていたけど、全然続かなかった。
少しだけ続けて、途中で辞めちゃってた…。
でも中学生になって、素振りをがんばって続けてみたら結果が出たんだ。
試合でヒットが打てたんだよ!
すごく嬉しくて「やればできるんだ」って、自分を褒めてあげたら、
毎日の練習を休まなくなった。続くようになったの。

僕は、やっとわかったの。


小学生の頃、良いと思うことも続けられなかったのは
自分を褒めてなかったからだ…って。

だから、ひとつでもできたら自分を褒めてあげてね!


Mくんは、「これが小学生の頃にわかっていたら、すごい上手になってたのになぁ」というSくんの独り言のようなアドバイスに背中を押されるように、「練習ができたら、自分をほめる」と、記入していました。


育つということはこういうことなのか。

私は、再び学習に戻っていくSくんを見ながら、そう思いました。



小学生のときに気付いていれば…なんて言っていたけど、
中学生で気付けたキミはかなりすごいよ!!って、
彼が許してくれるなら、髪の毛くちゃくちゃにするくらいに
ギュギュ!ムギュムギュ!ってハグしまくるんだけどなぁ。。。

思春期男子なので、そこは控えめに・・・。